ペリーの浦賀来航など、幕末から日本の近代化の歩みと共に発展した横須賀。
近代の幕開けとともに横須賀製鉄所がその中心となりました。
近代化遺産を多く残すこの地では、時代の移り変わりを体感することができます。

幕末に勘定奉行など幕府の要職を担う小栗は、日米修好通商条約批准書交換の遣米使節として渡米し、海軍造船所などを視察、アフリカや東南アジアを回って帰国しました。工業技術の差に驚嘆した小栗は、精巧かつ大量に生産された「ねじ」をアメリカから持ち帰り、「日本もこのようなものが作れるようにならねば」と、決意も新たに横須賀製鉄所(造船所)の建設に邁進、日本が近代国家として歩みだすうえで大きな役割を果たしました。
そんな小栗が、2027年の大河ドラマ「逆賊の幕臣」で主人公として描かれることが決定しました。

ワシントン海軍造船所の遣米使節一行
(写真・前列右から二人目が小栗上野介)。

歴史の表舞台ではその功績を語られることが少ない人物ですが、小栗が推進した数々の政策やインフラ整備は、そのまま新政府に引き継がれました。
明治・大正の政界・言論界の重鎮であった大隈重信は、後年「小栗忠順は謀殺される運命にあった。なぜなら、明治政府の近代化政策は、そっくり小栗のそれを模倣したものだから」と語ったといわれています。
また、日露戦争で連合艦隊を率い、ロシアのバルチック艦隊を破った名将・東郷平八郎も、小栗の功績を称えた一人です。東郷は小栗の子孫を自宅に招き、「日本海海戦で完全な勝利を得ることができたのは、小栗忠順さんが横須賀造船所を作っておいてくれたおかげです」と礼を述べたと伝えられています。
主な功績
・横須賀製鉄所の建設
・日本初の西洋式火薬工場の建設
・日本初の株式会社の設立
・フランス式軍隊の整備
・フランス語伝習所の設立
年代(年齢) 旧暦 主な出来事
1827年(1歳) 6/23   江戸神田駿河台(現在の東京都千代田区)で小栗家の長男として生まれる
父は中川忠英の四男忠高 母は小栗くに 幼名剛太郎
1843年(17歳)
  
初めて江戸城へ登城し、将軍にお目見えする
1855年(29歳) 父が病死。小栗家の家督を継ぐ
1859年(33歳) 9/12   本丸御目付になる
9/13   通商条約批准書交換のため遣米の命を受ける
1860年(34歳) 1/18   米艦ポウハタン号に乗船。日本初の遣米使節として渡米
海軍造船所などを視察し、アフリカ・東南アジア経由で帰国
欧米の近代化と植民地化された国々の実情を見聞し、工業力強化の必要性を痛感する
帰国後、外国奉行となる
1861年(35歳) 4/13 ロシア軍艦が対馬(現在の長崎県)を占拠【対馬事件】
外国奉行としてロシア軍艦の退去交渉を命ぜられるが、イギリスの力を借りなければ退去させることができなかったことから、外交の難しさと幕府の無策さを痛感し、外国奉行の辞任を申し出る
1862年(36歳)   勘定奉行、江戸町奉行、歩兵奉行など、幕府の要職を歴任する
1864年(38歳) フランス公使レオン・ロッシュと会談。造船所の建設計画を相談
当初協力を仰ぐ候補だった米国が南北戦争で協力困難となったため、幕府は軍艦修理の技術力と誠意ある対応を評価しフランスに建設を依頼。建設地は、フランスの軍港ツーロン港と地形が似た横須賀に決定
1865年(39歳) 若く優秀な造船技術者であるヴェルニーが来日。横須賀港の調査を開始
1/29   フランス公使ロッシュとの間で横須賀製鉄所の約定書を交わす
9/27  横須賀製鉄所の鍬入れ式
1868年(42歳)
明治維新により、1月に全ての役職を罷免され、「帰農願」を出し家族ぐるみで権田村(現在の高崎市倉渕町権田)へ移り住む
3月に権田村へ到着し、東善寺で仮住まいを始める
閏4/6  権田村水沼の烏川河原で、明治新政府軍に斬首される
1871年(没後3年) 待望の第1号ドック(艦船の修理のための施設)が完成
名称も「横須賀製鉄所」から「横須賀造船所」へと改称

ゆかりのスポット

小栗忠順が建設を推し進めた、日本近代化の原点となった場所です。
幕府がフランスに協力を求め、フランスの軍港に似た地形の横須賀が建設地となりました。江戸から明治時代にかけて建造された3基のドックは今も現役です。
対岸に旧横須賀製鉄所跡地を望む、フランス庭園様式の海辺の公園です。
園内には小栗忠順の胸像があり、季節のバラと港の景色、歴史散策が楽しめます。
 
フランス人技師ヴェルニーの功績や、横須賀製鉄所が果たした役割をわかりやすく紹介する施設です。
小栗忠順の足跡にもふれられ、観光案内所やお土産コーナーも利用できます。
 
横須賀製鉄所副所長ティボディエの官舎を再現した歴史ミュージアムです。
小栗忠順が進めた製鉄所建設と、日本近代化の歩みを体感できます。
マップやパンフレットもそろい、旅のスタートにおすすめです。
 
小栗ゆかりの地・高崎市も
あわせてチェック
 
 

横須賀へのアクセス

電車の場合

JR横須賀駅:東京駅から約75分

京急汐入駅:東京駅から約53分

京急横須賀中央駅:東京駅から約55分

周遊におすすめ!
便利な交通情報

三浦半島1DAY・2DAYきっぷ(京急)

関連情報

日本の近代化に大きく貢献した小栗。 その足跡を今に伝える近代化遺産など、開国から近代につながる歴史や文化、自然豊かなスポットをご紹介しています。
地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」として文化庁が認定するものです。 横須賀市は、他の旧軍港都市(呉市・佐世保市・舞鶴市)と共に「日本近代化の躍動を体感できるまち」として日本遺産に認定されています。

当サイト掲載の画像等の無断転載・無断使用は禁止しています。

 
 
■お問い合わせ
横須賀市 文化スポーツ観光部 観光課
☎046-822-9672

ページトップ