2025
審査員
水戸部 春菜
HARUNA MITOBE
美術家
1995年神奈川県生まれ。美術家。
状態の記録や保存をテーマに、人間の行動や、社会的背景による痕跡が残った風景や建物の潜在的なリアリティを求めたインスタレーションやドローイング作品を制作している。
主な展覧会に、
「キャパ」(gallery N 神田社宅、2024)
「往古来今/見えない泉をさまよいさがす」(横須賀美術館、2024)
「うえてかえる」(IDÉE TOKYO、2023)
「town」(galleryN、2021)
「don't try」(西武渋谷店、2021)
「群馬青年ビエンナーレ」(群馬県立美術館、2021)
「わからなかった昨日の翌日」(豊田市美術館ギャラリー、2021)などがある。
状態の記録や保存をテーマに、人間の行動や、社会的背景による痕跡が残った風景や建物の潜在的なリアリティを求めたインスタレーションやドローイング作品を制作している。
主な展覧会に、
「キャパ」(gallery N 神田社宅、2024)
「往古来今/見えない泉をさまよいさがす」(横須賀美術館、2024)
「うえてかえる」(IDÉE TOKYO、2023)
「town」(galleryN、2021)
「don't try」(西武渋谷店、2021)
「群馬青年ビエンナーレ」(群馬県立美術館、2021)
「わからなかった昨日の翌日」(豊田市美術館ギャラリー、2021)などがある。
山本 詔一
SHOICHI YAMAMOTO
郷土史家、横須賀開国史研究会会長、
横須賀市文化行政専門委員、
横須賀市文化振興審議会委員
1949年横須賀市生まれ。江戸時代から200年続く老舗書店を経営の傍ら、長年の郷土史研究の経験を活かし小学校への出前授業や講演会を行い、地元浦賀や横須賀のまちの誇りである地域史の啓発活動に尽力している。現在、会員約250名の「横須賀開国史研究会」会長としても活躍し、神奈川新聞に「浦賀往来新聞」をはじめ、連載企画を多数執筆。
入選作品
最優秀賞
海を巡る
神明小学校 5年
嶋田 ひろの (しまだ ひろの)さん
講評
横須賀では、「海の手文化都市」と掲げて、横須賀をアピールしようとしていた時があった。私も「海」は横須賀とは切っても切れないものであると、今でも思っている。今回の応募作に「海」を取り上げたものが数多く見受けられたことは、うれしい気持ちにさせてくれた。その中で、この「海を巡る」は歴史と自然をうまく組み合わせて、横須賀の魅力発信に秀でている作品であった。ここに描かれた場所を東京湾側から相模湾へと巡って、横須賀の海を満喫してもらえるといいなと思う。
[山本 詔一]
[山本 詔一]
衣笠山公園 虫をとりにいこう!
衣笠小学校 2年
葉山 果穂 (はやま かほ)さん
講評
今年度は前年度より応募数が多く、全体のクオリティも格段に上がっているように感じました。その中で、配色が一際目を引き、構図としても美しく、審査員として言語化をしないことに申し訳なく思いますが、理屈では言い表せない「気持ち」が大きく伝わってくるポスターに、心から拍手を送りたいと思います。
「公園」というテーマは、日本中の数多の公園との差別化が難しく、「横須賀らしさ」や「観光地」などの諸々を考えると、テーマとして少々不利に感じます。しかし、そのような懸念を吹き飛ばすような圧倒的な絵の力が、本ポスターからは伝わります。
作者の絵は、画力の点ではストレートに子供らしい絵として、一見微笑ましい作品として捉えられるかもしれません、しかし、もし作者が誰かから絵を習わずにこの作品を仕上げたのなら、自分の力を最大限に活かし、モチーフや色を、一番にインパクトの放つ配置や配色で選択したということになります。子供たちが描く絵の勿体無い点として、好き・得意な部分だけに全力を注ぐ、というのがあります。もちろんそれはとても素敵なことですが、「あえて」ではなく「欠け」として見えてしまうと、全体のバランスが崩れてしまいます。本ポスターは、面倒だと思われる虫網にまで気を配って描かれているのが大変素晴らしいです。絵の「足し算と引き算」が上手なのでしょう。衣笠山公園で虫を見つけたり獲ったりする楽しさを、目一杯伝えたかったのだろうと思いました。人物の表情にも、見つけた時の驚きや、リアルな嬉しさがよく伝わります。
絵は単純な画力だけでは伝わらないことも多く、技術や理屈を超えたエネルギーが必要となることもあります。今回の審査では、そういった点で如実にエネルギーの差が出たと感じました。
[水戸部 春菜]
「公園」というテーマは、日本中の数多の公園との差別化が難しく、「横須賀らしさ」や「観光地」などの諸々を考えると、テーマとして少々不利に感じます。しかし、そのような懸念を吹き飛ばすような圧倒的な絵の力が、本ポスターからは伝わります。
作者の絵は、画力の点ではストレートに子供らしい絵として、一見微笑ましい作品として捉えられるかもしれません、しかし、もし作者が誰かから絵を習わずにこの作品を仕上げたのなら、自分の力を最大限に活かし、モチーフや色を、一番にインパクトの放つ配置や配色で選択したということになります。子供たちが描く絵の勿体無い点として、好き・得意な部分だけに全力を注ぐ、というのがあります。もちろんそれはとても素敵なことですが、「あえて」ではなく「欠け」として見えてしまうと、全体のバランスが崩れてしまいます。本ポスターは、面倒だと思われる虫網にまで気を配って描かれているのが大変素晴らしいです。絵の「足し算と引き算」が上手なのでしょう。衣笠山公園で虫を見つけたり獲ったりする楽しさを、目一杯伝えたかったのだろうと思いました。人物の表情にも、見つけた時の驚きや、リアルな嬉しさがよく伝わります。
絵は単純な画力だけでは伝わらないことも多く、技術や理屈を超えたエネルギーが必要となることもあります。今回の審査では、そういった点で如実にエネルギーの差が出たと感じました。
[水戸部 春菜]
優秀賞
ハローヨコスカ
明浜小学校 5年
大野 咲笑(おおの さえ)さん
講評
この作品は、京急を大胆に使いながら、横須賀の魅力をうまくちりばめており、私が推奨している「海と横須賀」も活かされている。浦賀の渡し船、ペリー来航、観音埼燈台、そしてゴジラまで、ゴジラが最初に上陸したのが横須賀であったことを知っていることにも驚きだ。
[山本 詔一]
[山本 詔一]
花いっぱい よこすか
高坂小学校 4年
奥山 かりん(おくやま かりん)さん
講評
沢山のスポットを一気に紹介するのは技量が問われますが、この作品は一目見れば「順番に巡りたい」という気概にさせてくれます。各スポットの印象的なモチーフと花々が上手く調和し、花がある美しい場所だけではない何かが感じられる、興味を引く構図になっています。ポスター内の花々が季節の違いを語らせており、桜、紫陽花、コスモスと、偶然か必然か、一年を通して楽しめるような仕掛けがあります。構図として斜めに風景が配置されている点も、風を感じる疾走感があり、テーマとの親和性が濃く、大変素晴らしいです。
[水戸部 春菜]
[水戸部 春菜]
ぼくのふるさと浦賀
高坂小学校 5年
河野 壮真(かわの そうま)さん
講評
この作品は、レンガドックを中心にしたものであるが、そこに「黒船」を浮かべ、さらには反転させた黒船まで描いており、ドックの底の水たまりをいつも気にしている私にとっては、ただ「なるほど」としか言いようがありません。「浦賀といえば思い浮かぶ二つ」を見事に表し、ここからさまざまな物語が語れそうな作品でした。
[山本 詔一]
[山本 詔一]
海が広がる街 横須賀
諏訪小学校 3年
越中 寿人(こしなか かずと)さん
講評
この作品は「海」をメインとしたもので、ペリー来航は横須賀の、いや日本を近代へと導く第1ページの幕開けであった。そのペリーによって、東京湾に浮かぶ自然島「猿島」は「ペリーアイランド」と名付けられた。東京湾で最も狭く、世界でも有数の船の往来が激しい「浦賀水道」。ここをロケーションに建てられた「横須賀美術館」など、新しい横須賀の魅力発信地もうまく取り入れたこの作品は、今的に興味深い作品である。
[山本 詔一]
[山本 詔一]
不思議と魅力の宝島!!猿島!!
神明小学校 6年
瀧本 椛央(たきもと かんな)さん
講評
猿島は見せたい場所が沢山ありますから、絵としてどの場所を選択するかに頭を悩ませます。まず、選んだ場所の構図が決して単純ではなく、難しい構図に挑んでいる点に、勇気と自信と意気込みを感じます。私なら筆を放り投げるかもしれません。まず猿島を描くことを選ぶこと自体にエネルギーが必要です。しかし、作者は決して筆を投げずに、どうしたら綺麗に、それぞれの場所の風景を忠実に伝えられるかを沢山考えたのだろうと思いました。シンプルに描き上げていますが、特徴をしっかりと捉え、遠くからポスターを見ても猿島とわかります。観光客が実際に猿島を訪れれば、「絵で見た場所だ!」とすぐに気づくでしょう。それはデザインの分野において、とても重要な力です。
[水戸部 春菜]
[水戸部 春菜]
花の国のひまわり
久里浜小学校 3年
宮﨑 悠奈 (みやざき ゆうな)さん
講評
よほど作者が見た風景が美しかったのでしょう。しかし、自分が見て美しいと感じた状景をここまで美しく再現できるものでしょうか。印象派の画家達が見たら飛びつくような、「美しい」とはこの絵のためにあるような絵力を放っています。この絵を前にすれば、どのような言葉も霞むような気がしてなりません。(実際私のつづる全ての言葉が浅く思えませんか?)作者は、濃い、淡い黄色や、濁った青緑を巧に彩色しながら、印象派さながらの遠近法を巧に使用し、絵から外へじんわりと柔らかく広がっていきそうな、もはや絵画ではなく空間美術ともとれるような表現力で魅了しています。ポスターとして「つべこべ言わずにくりはま花の国に来なさいよ」と言われているような気持ちになりました。
[水戸部 春菜]
[水戸部 春菜]
佳作
おいでよ、よこすか!
田戸小学校 5年
新井 柚帆(あらい ゆずほ)さん
くりはま花の国
神明小学校 2年
石黒 瑞季(いしぐろ みずき)さん
ソレイユの丘であそぼう!!
野比東小学校 1年
児玉 凪紗(こだま なぎさ)さん
横須賀市自然・人文博物館へ行こう!
浦賀小学校 4年
齋藤 央々世(さいとう おおせ)さん
浦賀の海とポンポン船
高坂小学校 6年
白神 佑馬(しらかみ ゆうま)さん
軍港と美しいバラのヴェルニー公園
大塚台小学校 5年
鈴木 彩加(すずき さやか)さん
おいしい!たのしい!YOKOSUKAめぐり
武山小学校 3年
松浦 虎司朗(まつうら こじろう)さん
ヴェルニー公園&ティボディエ邸
船越小学校 5年
松田 紗和(まつだ さわ)さん
ぼくの町を紹介します
野比小学校 4年
森下 隼人(もりした はやと)さん
大好きな観音崎
馬堀中学校 1年
宍戸 てれさ(ししど てれさ)さん
■ お問い合わせ
横須賀市 文化スポーツ観光部 観光課
☎046-822-9672(平日9:00~17:00)
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